胃腸肛門ランド

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痔になってしまって出産に影響はないの??

こんにちは、胃腸肛門ランドです。
暑いと思ったら肌寒く、何を着たらよいのか分からない日が続いていますが体調は崩していませんか?
もしも風邪気味であれば、週末にゆっくりお休みくださいね。

さて、前回は「なんで妊娠中は痔になりやすいの?」についてお話しました。妊娠中は痔になりやすい!?シリーズ、今回は・・・『痔になってしまって出産に影響はないの?』についてお話ししていきたいと思います!
「初めての妊娠なのに痔になっちゃった…」、「妊娠した経験はあるけど、痔は初めて…」と不安になる方も多いと思います。それでは、お話していきましょう。(図2挿入)

妊娠中の痔は、出産に影響があるの?

産婦人科医157人に聞いた!
※ 本調査は医師専用コミュニティサイト「MedPeer」にて2017年8月3日から同年8月7日にかけて行われ、医師157名から回答をいただきました。

妊娠時の痔の出産への影響はかなり小さい

回答結果を見たところ約8割の医師が、分娩時に痛みを伴うが妊娠時の痔は出産に「あまり支障はない」「ほとんど支障はない」と回答していました。

≪ 医師の声 ≫
“妊娠中にできた痔が、分娩に差し支えるほどのことはほとんどありません。”
“出産後に痔がひどくなることはあるけれど、出産そのものに支障はないです。”
≪ 一方でこんな声も… ≫
“あまり大きい痔核があると、やはり出血がふえたり、産後にひどくなったりします。”
“一人だけ脱肛が重傷で帝王切開になった患者さんの経験があります。”

出産時には影響はないものの、出産の影響で分娩後に痔が悪化するケースがあるというコメントも多数寄せられました。
そのため、妊娠時に痔になってしまった場合には、出産時よりも出産後の生活に支障をきたす可能性が高いので注意が必要です。

そこで出産時に気をつけること

いきみに気をつけよう!!!

いきむと痔が飛び出るのではないかと心配する方も多いでしょう。出産時のいきみ方については、その病院、産院、医師、助産師の考え方によって大きく違ってきます。呼吸をしながらいきみを逃すようにすすめるところもあれば、息を止めてしっかりいきむように指導するところもいるでしょう。
どちらにしろ、赤ちゃんが産道を通って出て来る際には、直腸の静脈は圧迫され、肛門は大分広がり、内痔核がある人はそれが大きくなって脱出する可能性が高くなります
だからといって、出産時は痔や排便、会陰が裂けることなどを気にしていては、いきみに集中できずお産が長引くばかりです。
そういった雑念は一切振り払って、いきみに集中することが、結果的にお産を早め、痔悪化のリスクも下げることにつながると言えるでしょう

まとめ

妊娠中の痔そのものは、赤ちゃんに直接の悪影響を与えるとは考えられていません
しかし、妊娠中に痔による痛みや出血に悩まされ続けると、ストレスが溜まってしまいますよね。できるだけ快適なマタニティライフを送るためにも、早めの受診と治療を心がけましょう
痔を放置しておくと産後にトイレに行くたびに肛門のまわりが痛んだり、痔が慢性化したりする恐れもあるので、痔の治療は妊娠中に終わらせておきたいですね。

いよいよ、妊娠中は痔になりやすい!?シリーズ最終回!!!
次回は、『妊娠時の痔を予防する方法は??』というテーマでお話して行きたいと思います!!!

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