胃腸肛門ランド

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切らないで痔を治すALTA療法!

こんにちは、胃腸肛門ランドです!
今日のテーマは内痔核!内痔核にしかできない痔の手術方法があるってご存知ですか?
・・・いわゆる「注射だけで治す痔の手術」、ALTA療法と呼ばれる手術なんです!

■切らない痔の手術、「ALTA療法」とは?

手術・・・と言われて一番思い浮かべるのは、メスを入れて行う切除術だろうと思います。
痔の治療法にはいくつか種類があるので、もちろんメスを入れて行う手術法もあります。

ALTA療法は「脱出を伴う内痔核が適応」となっており、外痔核には使えない手術方です。
この「ALTA療法」の良いところは痔を切除する手術法に比べて、術後の出血や痛みが少ない点です。(切らないわけだから当然ですが)
また、手術時間が短いことも利点の一つでしょうか・・・実際、痔を切除する手術に手慣れた病院でも手術時間としてはALTA療法のほう約2分程度と短時間で終了します
つまり、ALTA療法は患者さんにとって身体的にも精神的にも負担が少ない方法だと言えるでしょう。

なぜ、切らずに痔の手術が可能なのでしょうか?

■ALTA療法の仕組み

『ALTA』とは、『Aluminum Pstassium Sulfate Hydrate Tannic Acid』を略した名称で、主成分は硫酸アルミニウムカリウム(みょうばん)とタンニン酸という成分です。
作用機序としてはALTAの主成分の硫酸アルミニウムカリウムを痔核内部に注射をして炎症反応を引き起こします。その炎症反応を修復している反応ともいうべき肉芽(増殖力の旺盛な組織が増殖し傷口を補充するもの)ができた後、線維化していきます。
やがて肛門の粘膜層、粘膜下層の筋層へ癒着・固定を促し、脱出する痔核が「切らずに」硬く縮んでいくので、切除する方法(結紮切除術)にかなり近い効果が得られる・・・というのがこの手術方法です。
また、注射後早い段階で血流が遮断されますので、速やかに出血も止まります。ジオン注射を投与した痔核の部分が小さくなり、痔核によって引き伸ばされていた支持組織が元の位置に固定することで脱出症状がなくなるのです。ちなみに、肛門の粘膜から急激に薬物が吸収されると炎症が強くなりすぎて健康な細胞に傷をつけてしまうことがあるため、成分中の「タンニン酸」は薬物の吸収を調節する働きをしています。
と、少し専門的になりましたが・・・要は切らなくても硬く縮んでいくので切除しなくても痔核が飛び出して来なくなるんですね。
この手術を終えられた方は後日「あんなに悩んでいるのがバカみたいだった!」「もっと早く来ればよかった!」と言っているのも聞きますよ。

■注射による副作用は?

ALTA療法の副作用としては、頻度はそう多くありませんが血圧低下・吐き気・頭痛・食欲不振などは注射療法が終わってすぐに見られることがあります。
また、数日内の症状として肛門の違和感や排便時の違和感、2週間程度内の症状としては一過性の発熱などがあります。
これなら、どの副作用もさほど気にする必要もないかと思います。

■最後に

話だけ聞いているとこんなに簡単に治るなら・・・と思うかもしれませんが、痔のある全ての方や全ての内痔核に適応される手術というわけではありません。(大きすぎる内痔核の場合は最終的に切除も必要になることがあります)
ですが、「注射で悩みがなくなるならば・・・!」という方、「痔があるかも」と感じている方、もしかしたら注射で痔の悩みが解決されるかもしれません!
お一人で悩まずにまずは肛門科専門医のいる医療機関を受診することをおすすめします。

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